自給自足、循環型の暮らしを目指す音楽家であり、農夫でもあり猟師でもある小濱達郎のブログ

京都府南丹市八木町にて循環型の暮らしを目指す、農夫であり猟師でもあるシンガーソングライターのブログ

七十年前くらいの手仕事

お米を

無事に刈り取り、

天日干し乾燥を終え、

あとは、

脱穀、調整の作業です。

 

足踏み脱穀機と

唐箕を使っての作業。

 

七十年前くらいの昔は

これしか

なかったんだろうなあ。

 

今では、

稲刈りから、

脱穀調整、

藁の裁断まで、

コンバインで、一気に出来るので、

その効率の良さといったら、

ものすごいです。

 

脱穀調整だけでも、

ハーベスターという、動力の

自動脱穀機を使えば、

本当に早い!

 

人力での、

作業を初めてやってみていますが、

本当に時間がかかるし、

ロスが結構出やすいです。

丁寧にやれば、

ロスは減るだろうけど、

時間が

かかりすぎるので、

ある程度雑にやらないと

間に合わない。

 

雨が降っているときは出来ないことも

多いのです。

 

今回、やってみて、

本当に大変さを痛感しました。

 

でも、よいこともあります。

 

長男なおひろが、

めちゃくちゃ手伝ってくれました!

普通に戦力になってるー!


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足踏み脱穀機は、

脱穀しきれないところが、

残りやすい。

お米が少しはこぼれてしまう。

能率は悪い。

足も疲れる。

 

でも、作業自体は

結構楽しいのです。

 

そして、

今は本当に便利な世の中に

なっていて、

機械化、自動化が進み、

僕たちはボタンを押すだけで、

機械が勝手にやってくれること

だらけです。

 

文明の進化とは、そういうことでも

あるのかもしれませんが、

その便利さと引き換えに、

僕たちの基礎体力は

低下し、自然と共に暮らす

知恵を失い、手先、体全身で感じる

感覚を忘れてしまっていると

思います。

 

かつては、

約六十キロの米俵を

担いで走ったりしてたと

近所の方が話していました。

 

昔の

お百姓さんは、

本当に、忙しかったことは、

今回やってみて、想像出来ました。

 

現代人の僕たちが、

やってみようと、思って、

同じことをやっても、

たぶん無理ですね。

僕は、無理だと感じました。

 

便利なものを

知っているのに、

それを使わないということは、

高速道路を歩いていく

みたいな側面があります。

 

車じゃなくて、

歩かないとわからない

よさがあるのは

間違いなくて、

単に比較は出来ないんだけどね。

 

今回のお米の作業を通じて、

時間はものすごく費やしているけど、

とても貴重な体験を

していると思います。

 

当たり前にやっていること、

結構たくさん、ありますよね。

 

でも、それは、

本当に当たり前なのかどうか?

 

手作業の大変さ、

楽しさを知った上で

機械を使うと、

本当の意味で機械の

有り難みが

わかるんじゃないでしょうか。

 

電気や水道、ガスだって、

一昔前は当たり前じゃない。

 

その有り難みを

噛み締めながら、

大切に使っていきたいなと

思います。

 

 

さて、

脱穀の話の続きですが、

足踏み脱穀機で脱穀しても、

藁が混じったり、脱穀しきれなかった

稲の穂先がまじったりしています。

 


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そこで、

まず、籾通しという作業をします。

 

要するにフルイにかけます。

 

もっと大きいのがあれば効率あがるだろうな。

 

黄色バケツには、

脱穀機の後の状態、

それをフルイにかけて、

青いタライの状態です。

 

そこから、

唐箕という道具を使います。


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要するに人力で風をおこして、

軽い藁のくずなどを吹き飛ばして、

さらに実のしっかりはいっていないお米も吹き飛ばして選別します。

 

手でハンドルを廻すと

風が起こり、

上から入れた、先ほどの

お米を、少しずつ落としていき、

選別します。

 

これがまた

めちゃくちゃアナログな道具で、


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全然思ったようにいきません!

広範慣れてからは、ましでしたが。

 

シャッターの微妙な

開け具合と、手回しの風の強さ加減。

 

そこそこ

選別出来ますが、

完璧には難しいっす。

時間がかかります。

 

そして、

選別し終わったお米の袋が破れるという

事件が!起こりました!

 

ビーン

 


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あわてて、ざるでカバーしてもらったけど、

かなりこぼしてしまいました。

 

鶏を飼っていたら、

無駄にはならないんやけどなあ!

 

人力での

お米の脱穀作業には、

鶏が必要です。

 

ということで、

籾の状態にもっていけたのは、

八十キロくらいかな。

まだまだ先は長いです。

 

やっぱり脱穀だけは、

コンバイン借りたくなってきた。笑